米アマゾン第3四半期は予想以上の赤字、年末商戦見通しさえず

米オンライン小売り大手アマゾン・ドット・コム<AMZN.O>が23日発表した第3・四半期決算は、市場予想を超える赤字となったほか、年末商戦を含む第4・四半期売上高見通しも市場予想を下回った。アマゾンの株価は米株式市場引け後の時間外取引で9%下落した。

アマゾンは今年前半、スマートフォンやハリウッド型の番組制作、生鮮食品配送など、新規分野に多額の投資を行った。さえない決算が続いていることで、巨額投資への投資家の目は厳しさを増しそうだ。

<年末商戦に弱気見通し>

第4・四半期の純売上高見通しは273億─303億ドルと、トムソン・ロイター・エスティメーツのまとめたアナリスト予想の308億9000万ドルを下回った。

スクータック最高財務責任者(CFO)は、記者団に対して、ドル高が売上高見通しを2.5%ポイントほど押し下げた、と説明した。

<日本での売上高、回復鈍い>

スクータックCFOはまた、第2・四半期に売上高が減少していた日本について、第3・四半期も回復していない、との認識を示した。

第3・四半期の純損益は4億3700万ドル(1株当たり0.95ドル)の赤字となり、前年同期の4100万ドル(同0.09ドル)から赤字幅は拡大した。アナリストは0.74ドルの赤字を見込んでいた。

純売上高は20%増の205億8000万ドルとなったものの、市場予想の208億4000万ドルには届かなかった。