元書店経営者に有罪=本棚倒壊「危険を放置」―札幌地裁

札幌市東区の古書店で2009年、本棚が倒れて客の姉妹が死傷した事故で、業務上過失致死傷罪に問われた元経営者服部誠二被告(43)の判決が9日、札幌地裁であった。田尻克巳裁判長は「収納効率を優先し、転倒の危険を放置した」と述べ、禁錮1年、執行猶予3年を言い渡した。
 被告側は「従業員全員が倒壊の危険を感じていなかった」などと無罪を主張した。田尻裁判長は再現実験の結果などから、本棚の設置方法が不十分だったと認定。経営者の立場にあった服部被告について、「危険を認識すべきだった」と指摘した。