ローソン、「成城石井」の買収を発表 買収額は550億円に

コンビニエンスストア大手のローソンは30日、首都圏などで高級スーパーを展開する「成城石井」を買収すると、正式に発表した。取得価額は364億円で、負債を含めた買収金額は550億円程度になる。ローソンとしては過去最大の買収案件となる。

 成城石井は首都圏と中京、関西の都市部に約120店舗を展開。ワインや輸入食材、自社開発した食材など、弁当や総菜などで高級感があり、独自性の高い商品を品ぞろえしている。また、駅ナカ店舗なども展開している。平成25年12月期も、売上高が前期比5%増の544億円と増収。営業利益も33億円で、小売業としては高い営業利益率を誇るなるなど、業績は好調だ。

 このため、ローソンは買収後も、成城石井のブランドをそのまま活用するほか、現経営体制を維持する方針だ。ただ、商品調達や物流、店舗開発、顧客のデータ分析などでは、ローソンがさまざまなノウハウを提供し、成城石井の収益力をさらに向上させる。

 平成23年に成城石井を買収した投資ファンド「丸の内キャピタル」は今年に入ってから、売却先を探し始めていた。ローソン以外に三越伊勢丹ホールディングスやイオンなども候補になったが、最終的にローソンに決まった。