石ゴロゴロ・水ボコボコ…災害前、住民前兆察知

大きな被害をもたらした広島市の土砂災害が起きる前、地元住民らは、異常な音や強い土の臭いなど、普段とは異なる前兆を感じていた。

 気象情報や住民の行動を時系列で示した気象庁の指針と合わせ、迅速な避難など身を守る行動に役立てるよう、識者らは呼びかけている。

 20日未明に近くの山が崩れ、自宅に岩や木が流れ込んだ安佐南区の八木地区に住む主婦(67)は「土砂崩れの前に、家の外で石がゴロゴロ転がる音がし、下水管から水があふれる時のようなボコボコという音が聞こえた」と振り返る。

 同地区の別の主婦(38)は自宅の被害はなかったが、「当時、激しい雨と雷の中、土の臭いがあたりに立ちこめていた。初めての経験だった」という。