佐世保同級生殺害、児童相談所への通報放置

佐世保市で高校1年生の女子生徒が同級生を殺害したとして逮捕された事件で、先月初め、この女子生徒の行動を懸念する通報が佐世保市の児童相談所にあったものの、放置されていたことがわかりました。

 これは、31日の県議会の委員会で県の担当者が明らかにしました。

 「(電話で)『高1女子について相談したい』との相談だった。(今回の報道を受けて)内容が事件と関連があるのではないかと児童相談所が相談者に確認したところ、加害生徒と判明した」(長崎県の担当者)

 この事件は、今月26日、佐世保市内のマンションで高校1年生の松尾愛和さん(15)を殺害したとして、このマンションに1人で住む同級生の16歳の女子生徒が殺人の疑いで逮捕・送検されたものです。

 関係者などへの取材で、この女子生徒は中学時代、猫を虐待死させる問題行動を複数回起こしたことがわかったほか、このころから女子生徒は「人を殺してみたかった」と殺人に興味を持ち始めた趣旨の供述をしていることが捜査関係者への取材で新たにわかっています。

 先月、児童相談所にあった通報の内容については明らかにされていませんが、猫の虐待に関しては県の関係機関がその事実を把握していたとみられており、事件の予兆ともされる問題行動への対応のあり方が問われることになりそうです。