佐世保・高1女子殺害 「我慢できなくなった」少女供述、スマホ隠し証拠隠滅か

長崎県佐世保市の高校1年の女子生徒(15)が殺害された事件で、殺人容疑で逮捕された少女(16)が「1人暮らしのマンションで一緒にテレビを見るなどしていたら、我慢できなくなった」と供述していることが30日、捜査関係者への取材で分かった。

 少女はこれまで、調べに対し「人体に興味があり、殺してバラバラにしてみたかった」「殺すために自分の部屋に2人で行った」などと供述。犯行に使われたとみられるハンマーやのこぎりを事前に購入しており、計画的に女子生徒を殺害にしたとみられているが、犯行直前には直情的な感情も加わった可能性があり、長崎県警は動機などについて慎重に調べを進めている。

 一方、県警は30日、被害者の女子生徒のスマートフォンが少女の自宅マンションの敷地内で見つかっていたと明らかにした。県警は証拠隠滅を図るため室外に捨てた疑いがあるとみている。

 県警によると、スマホはマンション敷地内の、人目のつかない場所で見つかった。県警は少女の携帯電話も押収しており、2人の通話や通信履歴を解析している。

 また、県警は少女の父親からも事情を聴いた。女子生徒の実母の病死や父親の再婚などが事件に影響した可能性があり、父親には家庭内の人間関係や女子生徒の精神状態について聴いたとみられる。

 県警や少女の知人によると、実母は昨年10月、膵臓(すいぞう)がんで亡くなり、直後に父親が再婚した。今年に入って少女は父親の頭部などを金属バットで殴って大けがを負わせており、県警は当時の状況や動機も調べている。