グーグル最高事業責任者が退社、ソフトバンク幹部に就任へ

インターネット検索大手の米グーグル<GOOGL.O><GOOG.O>の最高事業責任者、ニケシュ・アローラ氏が退社し、ソフトバンク<9984.T>のバイスチェアマンに就任することになった。

グーグルのラリー・ペイジ最高経営責任者(CEO)が同社のソーシャルネットワーキングサービス(SNS)「グーグルプラス」で明らかにした。

アローラ氏は約10年前にグーグルに入り、現在は同社とウォール街との橋渡し的な役割を担っている。後任はセールスチームを率いてきたオミド・コーデスタニ氏。

グーグルは昨年、基本ソフト(OS)「アンドロイド」担当責任者だったアンディ・ルービン氏が異動し、今年2月には動画投稿サイト「ユーチューブ」の責任者が交代、4月にはグーグルプラス責任者のビック・ガンドトラ氏が退任するなど、幹部の入れ替わりが続いている。

<ソフトバンクは米国に新会社設立>

ソフトバンクは米国に「ソフトバンク・インターネット・アンド・メディア(SIMI)」を設立すると発表した。アローラ氏はSIMIのCEOも兼務する。就任は10月。

ソフトバンクの孫正義社長はリリースで「バイスチェアマン就任後は、グローバルな成長戦略の策定、実施、管理において私の右腕となって活躍してもう。さらに、SIMIのCEOとして、ソフトバンクがここ数年にわたって展開してきたインターネット、通信およびメディア事業、グローバルな投資活動を直接監督してもらう」とコメント。次の株主総会で、アローラ氏をソフトバンクの取締役候補にする意向を表明した。

アローラ氏はグーグル入社前は通信業界のアナリストとして活躍。ドイツテレコム<DTEGn.DE>傘下のTモバイルで欧州事業の最高マーケティング責任者(CMO)や取締役を務めた経歴も持つ。

ソフトバンクは米携帯位電話第3位の米スプリントに加え、同4位のTモバイルUS<TMUS.N>の買収も画策、米国事業の強化を急いでいる。