JA全中 万歳会長「農協壊す提言、危機感覚える」

全国農業協同組合中央会(JA全中)の万歳章会長は5日の記者会見で、政府の規制改革会議の農業作業部会がまとめた農協改革案に対して「組織そのものを壊す提言がなされたことにかつてない危機感を覚える。改革ではなく組織の分断を図る内容」と批判した。

会見でJA全中幹部は、改革案を実行すれば、破綻の未然防止に向けた指導の実効性が失われる▽経営改善の取り組みが停滞する▽JAブランドの維持向上が困難になる−−と指摘。政府をけん制した。

 さらに「改革は自らの意思で行うものであり、自主自立は協同組合の大原則」と強調。今後、一律的な指導方法を見直し、農協ごとの個別指導へと転換することで、農業者の輸出などの販売強化に向けた取り組みを後押ししていくとした。