エンジン部品付けずに飛行=半年でミス16件、対策検討―日航

日本航空で昨年10月〜今年5月、旅客機のエンジンに部品を取り付けずに飛ばすなどの整備ミスが16件起きていたことが30日、同社などへの取材で分かった。国土交通省は多くのミスが続いた点を重視し、原因究明や再発防止策の取りまとめを指示した。
 同社や国交省によると、ボーイング777型機で5月8日、右エンジンの逆噴射装置にある「整流板」という部品がないのに整備士が気付いた。3月末の整備で担当者が付け忘れていたことが判明。同機はこの間、約1カ月にわたり、国内線で運航されていた。
 1月にはボーイング767―300型機で着陸用タイヤの間隔を保つ部品の付け忘れがあったほか、昨年10月には潤滑油が入った缶を胴体下部の電気室に置いたまま離陸するなど、ミスが相次いだ。
 いずれも羽田空港で作業が実施されており、同社は5月19日から5日間、羽田での大規模整備を休止し、手順の再確認や整備士同士の意見交換を行った。
 日航広報部の話 真摯(しんし)に反省し、基本作業を忠実に実施して、こういうことがないように努めたい。