パイオニア、AV機器事業を売却検討 船井などと交渉

パイオニアがオーディオコンポやブルーレイディスク(BD)プレーヤーなどの映像・音響(AV)機器事業の売却を検討していることが15日、わかった。船井電機などと交渉しているもようだ。

 AV機器は新興国メーカーとの価格競争などで苦戦が続いており、経営資源をカーナビなど得意分野に集中させて業績を回復を図る。

 パイオニアは業界で初めて家庭用レーザーディスクやDVDカーナビゲーションを商品化するなどAV機器を得意としてきた。ただ、ここ数年は収益が悪化しており、世界シェア首位のDJ機器などを除いて売却する方向だ。

 船井電機は海外にも浸透しているパイオニアのブランド力などに関心を持っているとみられる。

 パイオニアの2014年3月期連結決算は5億円の最終黒字となったが、リストラ効果が大きい。このため、競争力のある自動車向け機器などを強化。さらに、有機EL(エレクトロルミネッセンス)照明や医療機器など新規事業を育成し、収益拡大を目指す考えだ。