上村愛子 引退「メダルは獲れなかったけど未練はない」

フリースタイルスキー女子モーグルの第一人者、上村愛子(34)が今季限りで引退することが26日、所属する北野建設から発表された。27日に地元・長野県白馬村で行われる全日本選手権フリースタイル・モーグルが最後の大会となる。26日の練習後には、自ら表明した。

「五輪に出てみたいということから始まった夢」と言う。その夢が5回も達成され「いろろなことがかなった。メダルは獲れなかったけど未練は全くない。精いっぱいやれた満足感しかない」と言い切る。そして「後輩たちもどんどん育ってくれた。この2年ぐらい、いろいろなことを準備しながら、きょうを迎えられた」と充実感を漂わせた。

 3月6日に引退を正式発表した夫の皆川賢太郎(36=ドーム)には、ソチ五輪の前から「愛子、もう十分だ」と言われていたことも明かした。また「寂しさはないか?」の質問には「あんまり…」と笑顔を見せながら答えていた。

 ▼上村 愛子(うえむら・あいこ)長野・白馬中時代にアルペンからモーグルに転向。五輪は98年長野が7位、02年ソルトレークシティーが6位、06年トリノが5位、10年バンクーバー、14年ソチとも4位。09年世界選手権2冠。W杯は07〜08年シーズンに種目別優勝し、通算10勝。夫は今季引退した元アルペン男子の皆川賢太郎氏。長野・白馬高出。北野建設。34歳。兵庫県出身。