タクシー初乗り、東京都心730円に 増税で全国値上げ

国土交通省は28日、消費税率が8%に上がる4月から、全国のタクシー運賃を10円単位で引き上げる方針を固めた。増税分を転嫁し、10円未満を四捨五入する。初乗り運賃の上限は、東京都心部は710円から730円に、大阪府は660円から680円になる。

 タクシー運賃は、国交省が地域ごとに初乗り運賃や加算運賃の上限を決める。初乗りの上限は名古屋市が500円から510円に、福岡市(小型車、初乗り1・2キロ)は550円から570円に上がる。実際の運賃は各社ごとに国交省に申請するが、上限の運賃にする会社が多いとみられる。

 距離ごとに加算される運賃は、加算までの距離を短くすることで増税分を転嫁する。たとえば東京都心の場合、現在288メートルごとに90円が加算されるが、これを約3%短くする。首都圏の鉄道・バス各社はICカード利用者向けに1円刻みの値上げを行うが、タクシーはICカード利用者が少ないため10円刻みにする。