上山温泉旅館宿泊の大学生77人嘔吐、発熱 集団食中毒の可能性

上山市の温泉旅館「あづま屋」に宿泊していた本県と宮城、福島両県の大学生計77人が、嘔吐(おうと)や下痢、発熱の症状を訴え病院に搬送されたことが19日、分かった。県は集団食中毒の疑いもあるとみて原因を調査している。

 同旅館と上山市消防本部によると、搬送されたのは20代の大学生。同旅館を会場にした合同学習のため、計約140人で17日から2泊3日の日程で宿泊していた。

 18日正午ごろから体調を崩す学生が出始め、上山市内の病院に連れて行き対応していた。同日午後11時ごろから徐々に症状を訴える学生が増え、自力歩行が困難な人もいたことから、救急車やマイクロバスで山形市の山形大医学部付属病院などに搬送した。大半が快方に向かっているが1人が入院したという。

 ほかに宿泊していた一般客に症状は出ていない。同旅館の吾妻永朗社長は「県による調査結果は届いておらず原因は分からない。自主規制として当面は休業する」と話している。