来年4月メビウス420円に=たばこ全銘柄に3%転嫁、10〜20円―JT

本たばこ産業(JT)は27日、4月の消費税増税に合わせ、全銘柄を値上げする方向で調整に入った。主力銘柄「メビウス」の価格(1箱=20本入り)は10円引き上げ420円とする見通し。メビウス以外の各銘柄の値上げ幅は、1円単位での値上げが難しい自動販売機での販売を踏まえ、10円か20円とする。
 1月中に財務省に申請し、認可されれば2014年4月1日に実施する。値上げは、たばこ税増税が実施された10年10月以来、3年半ぶり。
 JTの主力製品は、市場シェア30%強の「メビウス」、8%弱の「セブンスター」など、大半が1箱410円か440円。消費税増税に伴う価格上昇はそれぞれ12円程度となる。
 財務省が「価格転嫁を(消費税率引き上げ幅の)3%以内にとどめるべきだ」と主張していることに配慮し、JTは全銘柄の売上高全体が3%程度の増加となるよう調整する。
 国内たばこ販売首位のJTのほか、2位のフィリップモリスジャパン(東京)、3位のブリティッシュ・アメリカン・タバコ・ジャパン(同)も1月中に値上げを申請。JT同様に売上高全体で3%程度の上げ幅とする。2、3位の両社は販売シェアの高い主力銘柄の上げ幅を大きくするか、据え置くかなど、営業戦略もにらみ最終判断する。