祈祷料1.8億円、腕時計に 愛知の寺に源泉漏れ指摘

20131211-00000016-asahi-000-1-view元住職が信徒らから祈祷(きとう)料などとして受け取った寺の収入約1億8千万円を、スイス製の高級腕時計の購入費に流用したなどとして、愛知県豊田市にある弘恵寺を運営する宗教法人「鞍馬山別院弘恵寺」が、名古屋国税局から所得税の源泉徴収漏れを指摘されたことが分かった。追徴課税は重加算税を含め約8千万円とみられる。

 流用したとされるのは蓮尾友晴・元住職(45)。宗教法人がすでに修正申告し納税している。

 関係者によると、蓮尾元住職は、住職を務めていた2012年までの約7年間に、信徒らから受け取った祈祷料や供養料などの収入のうち約1億8千万円を流用。申告の際に流用分を記載せず、税務署に決算書類を提出したとされる。

 元住職によると、流用した金でスイス製の高級腕時計を購入するなどしていた。1個数百万円から1千万円を超えるものもあり、多い時で20個ほど所有。約10年前に雑誌を見て興味を持ったのがきっかけで、腕時計をながめて仕事の息抜きをしていたという。