主導役の女に懲役15年=女性首輪監禁死事件―青森地裁

青森市のアパートで昨年10月、犬用の首輪で監禁された無職太田しのぶさん=当時(31)=が遺体で見つかった事件で、傷害致死罪に問われた無職斎藤真紀被告(41)の裁判員裁判の判決が9日、青森地裁であり、武田正裁判長は「残虐非道で傷害致死事件の中でもひときわ悪質だ」として懲役15年(求刑懲役20年)を言い渡した。
 判決は、同被告が「神と会話できる」など特殊能力があると自称し、仲間の男3人=いずれも同罪で懲役12〜9年確定=に暴行を指示したほか、自らも暴行し、事件を主導したと認定。「被害者は人としての扱いまでも否定される屈辱の中で孤独な死を遂げた。自らのいら立ちのはけ口とした動機は理不尽で身勝手」と指弾した。
 弁護側は、太田さんが自殺しようとした行為が死亡に影響した可能性があると主張したが、判決は「暴行が唯一の死因」と退けた。