楽天、アマゾン追い上げに布石 赤字の電子書籍…新型端末で黒字化目指す

20131126-00000003-fsi-000-5-view楽天は26日、電子書籍端末「kobo(コボ)」の新モデル2機種を12月下旬に発売すると発表した。基本ソフト(OS)に米グーグルの「アンドロイド」を初めて採用し、さまざまなアプリ(応用ソフト)を利用できる「kobo Arc(アーク)7HD」を投入。電子書籍サービスで先行する米アマゾンの牙城切り崩しを狙う。

 アークは7インチのカラー液晶ディスプレーを搭載し、無線LAN機能や130万画素のカメラも内蔵。重さは341グラム、価格は税込みで2万2800円から。26日に予約の受け付けを始めた。

 通常のタブレット端末と同様にウェブの閲覧やメールの送受信ができるほか、ゲームなどのアプリを楽しめる。また、メニュー画面にはネットショッピング「楽天市場」など同社の各種サービスが盛り込まれている。

 もう一機種は10月に予約を始めた電子書籍専用端末で、6インチのモノクロディスプレーを搭載した「kobo aura(オーラ)」(同1万2800円)。

 楽天は2012年7月に電子書籍サービスに参入したが、赤字が続いている。都内で会見した舟木徹パッケージメディア事業・イーブックジャパン事業担当役員は「アマゾンに圧倒的に先行されているが、手を打っていくことが重要」と述べ、新端末やサービスの拡充でユーザーを増やし、15年以降の黒字化を目指す考えを示した。