眼鏡、コンタクトレンズ販売の「ビジョンメガネ」、民事再生法の適用を申請

(株)ビジョン・ホールディングス(TDB企業コード580823665、資本金7800万円、神戸市中央区三宮町1-9-1、代表安東晃一氏)、および子会社の(株)ビジョンメガネ(TDB企業コード967607067、資本金1000万円、同所、同代表)の2社は、11月25日に東京地裁へ民事再生法の適用を申請し、同日、保全命令を受けた。

 申請代理人は永沢徹弁護士(東京都中央区日本橋3-3-4、電話03-3273-1800)ほか10名。監督委員は福田大助弁護士(東京都港区虎ノ門4-3-1、電話03-5405-4080)。

 (株)ビジョン・ホールディングスは、1976年(昭和51年)10月創業、79年(昭和54年)11月に法人改組したメガネ、コンタクトレンズの販売業者。同業者より店舗を継承するなどして業容を拡大、2000年4月には店頭公開し、2002年3月期には年売上高約172億1700万円を計上していた。
 
 しかし、2005年頃からのロープライスショップの台頭による販売の落ち込みから、2008年3月期(単体)の年売上高は約126億6800万円に減少。5億円を超える経常赤字を余儀なくされ、不採算店舗29店舗の閉鎖に伴う特別損失などもあって約21億円の当期損失を計上。翌2009年3月期も、さらに不採算店舗の閉鎖、販管費の圧縮などのリストラを進めたものの、減収分の影響を補えず2期連続の経常赤字となった。この間、2009年3月期中間決算における監査意見不表明の影響が重大であるとして、2009年3月にジャスダック証券取引所より上場廃止となっていた。

 その後は、2009年8月には会社分割により(株)ビジョンメガネを設立し店舗運営を移管、当社は持ち株会社となり、同年10月に現商号へ変更していた。2010年後半の大株主変更から創業家色を薄め、2012年2月には外資系企業の傘下に入り、再建を進めていた。金融機関との返済条件見直しなどを進めていたが、2012年3月期連結決算は年売上高約84億7642万円、当期損失約2億2575万円、翌2012年12月期連結決算(決算期変更)も年売上高約60億9240万円、当期損失約2億8050万円と赤字経営の解消には至らず、今回の措置となった。

 負債は2社合計で約77億円。

 なお今後は、スポンサー候補の(株)経営戦略合同事務所(東京都港区)の支援を受けながら営業を継続し、再建を図る。