猪瀬知事「ちょっと待てよ」 インフラ整備推進にクギ 東京五輪

「ちょっと待てよ、と」−。2020年東京五輪開催が決まり、成田空港と羽田空港を結ぶ新しい鉄道の路線建設などに期待が集まっていることに、猪瀬直樹知事は18日、記者団の取材に、「オリンピックだといって、あれもこれもやりたいといろいろな便乗が出てくる。そういうことが横行しやすい」と、一気に交通インフラ整備を進めようとする動きにクギを刺した。

 これまでも政府は成田と羽田の両空港の発着便数の拡大や、両空港を結ぶ新鉄道「都心直結線」構想などを検討していたが、東京五輪開催が決まったことで、開催に間に合うよう早期に整備を進めることを期待する声が上がっている。

 こうした声に猪瀬知事は「東京から成田まで車で1時間で行けるし、電車も速くなっている。成田から羽田を電車で結ぶ必然性はない」とばっさり。その上で、「通勤電車じゃないんですよ。採算が合うわけない」と建設に反対した。