千葉・茂原の女子高生不明、公開捜査から1カ月 「無事戻って」有力な手がかりなく

千葉県茂原市の県立岬高校園芸科3年の中川沙弥香さん(17)が7月11日の下校途中に行方不明になり、県警が公開捜査に踏み切ってから、7日で1カ月を迎える。

 公開捜査後も有力な情報は寄せられておらず、周囲の人々は「無事に早く戻ってきてほしい」と切実な声を上げている。

 県警では「すべての可能性」を視野に、地道な捜査を続けているのが現状だ。公開捜査以降、情報は200件以上寄せられたが、日を追うごとに減少傾向にある。

 家族や友人の話では、中川さんは行方不明になる前に進路や交友関係について悩んでいた様子があったという。しかし県警は「高校生の年代では珍しくない悩み」と捉え、行方不明に直接つながる要因とは考えていない。

 岬高校では2日に新学期が始まった。近藤克之校長は「捜査に全面協力しているが、有力な情報は少ないと聞いている。早く無事に保護されて、元気な姿を見せてほしい」と訴えた。

 中川さんが最後に防犯カメラの映像で確認されたJR本納駅から自宅までは約1・5キロ。周辺にある複数の別の防犯カメラでは姿は確認されておらず、自宅に帰った形跡もない。県警が2日後の7月13日夜に携帯電話の所在を調べたところ、自宅周辺の半径数キロ内で電源が入っていることが分かったが、その後、通信状況はつかめなくなった。当時所持していた現金は少なかったとみられ、交通系のICカードが行方不明後に使用された形跡もない。

 県警は約1カ月間、家族や友人らから話を聞くなどして捜査を進め、家族の要望を受けて中川さんの写真なども公開。合わせて自宅近くの山や側溝を大規模捜索したが、成果はなかった。近くの主婦(51)は「近所でこういうことがあると怖い。早く解決してほしい」と心境を話す。情報提供は茂原署(電)0475・22・0110。