昏睡強盗容疑、被害3億円か=新宿クラブ経営外国人ら逮捕―警視庁

東京都新宿区歌舞伎町のクラブで、強い酒で客を酔わせてカードを盗み、現金を引き出したとして、警視庁組織犯罪対策2課などは31日までに、昏睡(こんすい)強盗などの疑いで、クラブ経営者のナイジェリア人、ジョン・エマニュエル・ション容疑者(44)=板橋区南町=とホステスの女3人を逮捕した。同容疑者は容疑を否認している。
 同課によると、4〜7月に約20件、総額約1000万円の被害が確認されており、同課は営業を始めた2006年から同様の手口で3億円以上を引き出した疑いもあるとみて調べている。
 逮捕容疑は、4月20日早朝、会社員男性(43)にウオツカなどの強い酒を飲ませて意識を失わせ、キャッシュカード5枚などを盗んでコンビニの現金自動預払機(ATM)から計130万円を不正に引き出した疑い。
 同課によると、同容疑者は歌舞伎町の雑居ビル「風林会館」で「リトルキャット」の店名でクラブを経営。路上で客引きした男性客に、1杯ごとの現金払いで酒を飲ませ、手持ちの現金がなくなるとホステス同伴で近くのATMに行かせ、その際に暗証番号を盗み見ていた。客が店に戻った後は強い酒に切り替えて泥酔させ、盗んだカードで預金の引き出しやキャッシングをしていたという。