花火大会屋台事故:フラッシュバックで悩む相談が多数 府や市の窓口

福知山花火大会会場の音無瀬橋下流由良川河川敷一帯には、今夏も昨年並み(主催者発表で約11万人)の人が、市内外から訪れていた。事故の惨状を目の当たりにした人も多く、福知山市内では、5カ所に「こころの相談窓口」を開設し、事故の影響で心や体がつらくなっている人、その家族を対象に無料相談をしている。

 事故を思い出し、気持ちが不安定になる、食欲がなくなる、よく眠れないなどの症状のある人がいるため、面接や電話を通じて心のケアをするもので、20日に開設された。
 
 京都府は、昨年4月に亀岡市で通学途中の親子が少年の運転する自動車にはねられて死傷した事件などを受け、大事故や災害発生時の心のケアの在り方について検討を進めてきた。今回、初めて心のケアチームとして相談窓口を設置した。
 
 府中丹西保健所=電話(22)3903=は精神保健福祉士2人が対応しており、22日までの3日間に6件の相談を受けた。事故の影響で家族の気持ちが不安定になっていることを心配する人からの相談が多く、さらに専門的なケアが必要と判断した場合は、医療機関の紹介をしている。
 
 市中央保健福祉センター=電話(23)2788▽市東部保健福祉センター=電話(58)2090▽市西部保健福祉センター=電話(37)1234▽市北部保健福祉センター=電話(56)2620=では、保健師、看護師が相談を受けており、22日までの3日間で9件の相談があった。
 
 「事故を目撃して以来、よく眠れない」「いつもと子どもの様子が違う」などの相談が多く、事故当時の鮮明な記憶に突然襲われるフラッシュバック現象とみている。
 
 これらの症状は1週間程度で収まるケースが多いとみられるが、さらに支援が必要な場合は府の相談窓口に連絡しているという。
 
 5カ所とも相談できるのは平日の午前8時30分から午後5時15分まで。電話、来所どちらでもよい。

被害者対応窓口にも相談、苦情相次ぐ

実行委員会が19日、福知山市広小路通りの市商工会館(福知山商工会議所)内に開設した「花火大会事故の被害者対応窓口」には、負傷者や一般市民から相談や苦情が相次いでいる。
 
 対応しているのは市職員と福知山商議所職員計3人。22日までの4日間に65件(窓口6件、電話59件)あった。
 
 相談内容は補償問題、実行委の今後の対応、知人の安否確認など多方面にわたり、精神面での相談は、連携する府、市の相談窓口を紹介している。