暴走族“ゲリラ化”に苦慮 白バイの隙突く

20130820-00000015-okinawat-000-1-viewオートバイの危険運転や騒音を振りまく暴走行為が、県内で小集団・散発化とゲリラ化し、市街地以外で発生するようになってきている。昨年4月に夜間暴走を取り締まるために白バイ遊撃班が組織されたことで、パトロールの隙を突くようなスタイルになったとみられる。県警交通指導課は、白バイ班投入で一定の成果は上がったと評価しているが、次の一手に頭を痛めている。

県警によると、暴走行為の110番通報は6月末時点で492件、昨年同期より約2割減少している。県内14署別では、昨年は最も多いのが浦添署で215件、次が宜野湾署88件だった。しかしことしは、一番多い沖縄署で92件、次に浦添署の78件、那覇署の75件と通報がばらけた。増えたのは、石川署18件増、糸満署11件増、うるま署7件増など8署ある。

従来の暴走は国道58号の浦添市牧港あたりが中心だったが、国道329号真玉橋付近やうるま市の海中道路、古宇利大橋などでもあるという。県警交通指導課は「白バイ班の目を盗み本島内各地に散った」とみている。暴走集団は白バイがいないとみると一気に繰り出すが、散るのも早く「駆けつけてみるとすでにいないことも多い」(同課担当者)。

暴走行為を各地へおいかけ「放浪族」と名乗る見物人も。同課によると、暴走行為情報をツイッターなどでキャッチして集まってくるという。最近は暴走集団自体が縮小しているため、放浪族が暴走行為に加わるケースも問題となっている。

例年夏場に暴走行為が活発化することから、交通指導課は「(暴走行為の)情報収集に力を入れるとともに、放浪族の指導にも努めたい」と話している。