カネボウ「白斑」調査せず 医師報告から2週間

20130731-00000101-mai-000-5-viewカネボウ化粧品の美白化粧品で、肌がまだらに白くなる「白斑」の症状が出ている問題で、カネボウ化粧品が今年5月中旬に症状が出ていることを医師からの連絡で把握していたにもかかわらず、調査を始めるまでに2週間かかっていたことが31日、分かった。

消費者庁によると、カネボウ化粧品は、5月13日に皮膚科医から「製品を使用して肌がまだらに白くなった人が3人いる」などと症状に関する連絡を受けていた。しかし、同社研究員がこの皮膚科医を訪問したのは2週間後の5月27日で、この直後から調査を始めたという。

 これについて、31日に会見した同庁の阿南久長官は「13日に連絡を受けているのに、なぜ2週間もかかるのか分からない。その後の調査も遅い。実際に指摘があったところでなぜすぐに取りかからなかったのか」と話し、同社の対応の遅さが被害の拡大につながったとの認識を示した。

 これに対し、カネボウ化粧品の広報担当者は「医療機関から連絡を受けた研究所が、医師に直接会って詳細を伺いたいと判断し、すぐに面会を申し込んだが、結果的に医師に会えたのが27日だった。それまでは、研究所の中でしか情報が共有できていなかった。遅いと言われればその通りで申し訳ない」と話している。