広島少女遺棄 数時間かけ暴行か…車に大量の血液反応

広島県呉市の灰ケ峰(はいがみね)の山中に女性の遺体が遺棄された事件で、県警に死体遺棄容疑で逮捕された7人のうち複数のメンバーが、遺棄して車で山を下りる頃には夜が明けていたと供述していることが捜査関係者への取材で分かった。被害者とみられる高等専修学校の女子生徒(16)は、6月下旬の未明に広島市中心部から車に乗せられた。8人が乗った車の床には大量の血液反応があったことなどから、捜査本部は、明け方までの数時間にわたり、女子生徒に集団で暴行を繰り返したとみて調べている。

捜査関係者によると、女子生徒は広島市中心部に呼び出され、待ち受けていたメンバーに車に押し込まれ、運転席と後部座席の間に倒された。メンバーは女子生徒の顔面などを激しく殴ったり踏みつけたりしたほか、火の付いたたばこを複数回、押し付けるなどしたという。

 また、行き先の呉市の山中は車内でメンバーで話し合って決め、着くと車外で頭などを殴ったという。一部メンバーは暴行を否定しているが、最初に逮捕された広島市東区の少女(16)は「みんなで暴行した」と供述。遺体は山中の斜面に遺棄し、7人全員が死んでいることを確認したという。

 さらに、複数のメンバーは、車で現場から去る時間帯には、空が明るくなっていたと説明したという。現場は北向きで樹木が生い茂っており、明るくなるのは日の出後しばらくしてからとみられる。未明から明け方にかけての数時間の断続的な暴行の後、遺体を遺棄した可能性が高い。