元CIA職員から亡命申請=対話の意向表明―ベネズエラ

南米ベネズエラのマドゥロ大統領は8日、米当局に訴追された元中央情報局(CIA)職員エドワード・スノーデン容疑者(30)から亡命申請が届いたと明らかにした。マドゥロ氏が亡命受け入れを表明後、ベネズエラ政府が同容疑者の意向を確認したのは初めて。
 マドゥロ氏は大統領府で記者団に対し、スノーデン容疑者にはまだ接触していないとしながらも、対話したいとの考えを示し、「(同容疑者は)いつ飛行機に乗るか決めなければならない」と述べた。
 スノーデン容疑者が滞在するモスクワからベネズエラまでの直行便はなく、キューバでの乗り継ぎが有力。地元メディアによると、キューバのラウル・カストロ国家評議会議長は7日、スノーデン容疑者の受け入れを表明したベネズエラ政府を支持する意向を表明している。
 ただ、スノーデン容疑者は、米政府のパスポートが失効しているため、第三国に出国できない状態とされる。マドゥロ氏は、ベネズエラへの渡航の方法や、パスポートに代わる書類の発行には言及しておらず、亡命の実現には時間がかかる可能性もある。