練馬男児切りつけ ナイフの血痕一致 被害児童DNAと

1年生の男児3人が学校前で切りつけられる事件があった東京都練馬区立大泉第一小学校で1日朝、事件後初めて、児童が警察官や教諭らに見守られながら登校した。同校ではこの日から集団登下校を実施し、引率する保護者の姿も多く見られた。また、殺人未遂容疑で逮捕された無職の男(47)の車から見つかった折り畳みナイフに付いていた血痕が男児3人のDNAと一致したことが警視庁捜査1課への取材で分かった。

4年の長女(9)と1年の次女(6)に付き添った母親(37)は「長女が『(事件現場の)横断歩道が怖い。学校に行きたくない』と言い出した」と不安そう。けがをした男児の友人という1年の次男(7)を見送った母親(34)は「送迎など保護者にできることを続け、地域で守りたい」と強調した。別の保護者は「子どもたちがショックを引きずらないか心配」と話した。

 同校では1日から通常より4人多い5人のスクールカウンセラーらが児童の心のケアにあたる。午後には臨時の保護者会を開き今後の対応を説明する。

 一方、逮捕された男に応戦し、男児らを守った交通安全指導員の広戸勇さん(71)はこの日も横断歩道で児童らを誘導。「子どもが元気に登校してくれるのが一番」と話した。警視庁は「身をていして児童を守った」として広戸さんに「警視総監感謝状」の授与を検討している。

 警視庁は事件後、登下校時の警戒強化を全署に指示。1日朝は大泉第一小が管内の石神井署でも約40人を増員し、赤色灯をつけたパトカーを走行させるなどした。