英女王の年収5%アップ、王室の不動産事業好調で

英王室の不動産を管理する公的機関クラウン・エステートが27日に発表した年次報告書によると、昨年度の不動産事業で得た利益は過去最高の2億5260万ポンド(約380億円)となり、前年より5.2%増えた。これに応じてエリザベス女王の来年の「年収」も約5%アップする見通しだ。

同エステートの利益はすべて国庫に計上され、その後財務省から、2年前の利益の15%に相当する額が女王への補助金として支払われる。この結果、エリザベス女王が来年受け取る額は約3800万ポンド(約57億円)となる。

同エステートが管理する王室の不動産の総額は約81億ポンド(約1.2兆円)相当。多数の有名店が店を構えるロンドン中心部の不動産や、風力発電施設、地方の宅地開発などで利益を上げている。

エリザベス女王が受け取った2012〜13年度の補助金は総額3100万ポンドで、支出額はこれを230万ポンド上回った。在位60年関連行事で公務が増え、「極めて多忙」だったためだという。超過分は積立金から拠出された。今年度の補助金は約3600万ポンドに増えている。

昨年の出費の中には、ウィリアム王子とキャサリン妃が住むケンジントン宮殿の改装費70万ポンドも含まれる。2人の間には7月に第1子が誕生する予定。