「自前」録音拒否で石川元議員への聴取中止 虚偽捜査報告書の再捜査

生活の党の小沢一郎代表(71)が無罪となった陸山会事件の捜査をめぐり、東京地検特捜部の田代政弘元検事(46)=辞職=が虚偽の捜査報告書を作成した問題で、最高検が元秘書、石川知裕元衆院議員(39)=上告中=の任意の事情聴取を試みたが、石川氏が持参した機器での録音を希望したため、中止したことが15日、石川氏への取材で分かった。

田代元検事は平成22年5月に石川氏の取り調べを担当したが、その際の捜査報告書に虚偽記載があったとして市民団体が虚偽有印公文書作成などの罪で告発。最高検は田代元検事を不起訴としたが、東京第1検察審査会が今年4月に「不起訴不当」と議決したため、再捜査に着手している。

 石川氏によると、今月14日午後、最高検の聴取要請を受け、東京・霞が関の検察庁舎を訪れた。代理人弁護士の同席が認められ、検察が用意した機器で録音・録画されることになった。しかし、石川氏が持参したICレコーダーでの録音を申し出ると、担当検事は「捜査の内容が外部に漏れる可能性がある」と拒否したため、聴取は中止となったという。

 産経新聞の取材に石川氏「検察側だけでなく、自分が話したことを自分でも記録しておきたかった」としており、自前での録音が認められれば応じるという。