990円の美容店に消費税脱税容疑 甲府地検に告発

990円のカット料金の美容室を山梨、長野両県で展開する「セレクトマネージメント」(山梨県昭和町)が、消費税約2800万円を脱税したとして、東京国税局が同社と志村仁社長(56)を消費税法違反容疑で甲府地検に告発したことがわかった。ダミー会社を次々つくり、設立後2年間は消費税が免除される制度を悪用していたという。

 セレクト社は2000年、料金を990円に設定した「カットハウスクイック」を甲府市にオープン。現在は山梨、長野両県で18店舗を運営している。すでに修正申告を済ませたという。セレクト社は取材に、弁護士を通じて「現時点ではコメントできない」としている。

 関係者によると、セレクト社は美容室を統括するためとして、06年に東京都千代田区、08年に同世田谷区に同名の株式会社「カットクイック」をそれぞれ設立。セレクト社が運営していた美容室の営業権を移すとしていた。