普賢岳の大火砕流から22年、各地で追悼行事

43人が犠牲となった長崎県雲仙・普賢岳の大火砕流は、3日で22年を迎えた。

 被災地の同県島原市では、この日を「いのりの日」と定めており、各地で追悼行事が営まれた。

 被災者の移転先となった同市仁田町の「噴火災害犠牲者追悼之碑」の前には、朝から献花所が設けられ、遺族や市民らが白菊を手向けた。

 日本テレビカメラマンだった小村幸司さん(当時26歳)の両親で和歌山市から駆けつけた文宏さん(78)夫妻は白菊を手向け、「何年が過ぎても私たちの中では息子の姿は当時のまま。『今年も来たよ。来られる限りは会いに来るよ』と語りかけました」と声を詰まらせた。

 大火砕流が発生した午後4時8分には、防災無線を通じてサイレンが鳴り、市民が黙とうをささげる。