大学生誘拐殺人事件 春田竜也

事件当時年齢:21歳

犯行日時:1987年9月14日〜25日

罪状:殺人、身代金目的誘拐、拐取者身代金要求、監禁、強姦

事件名:大学生誘拐殺人事件

事件概要:熊本県玉名市の無職田本竜也被告(旧姓 当時21)は、無職S・S被告(当時20)、無職Y被告(当時20)、無職S・M被告(当時35)と共謀。熊本県玉名市に住む、資産家の息子である大学生の男性(当時21)を身代金目的に誘拐することを計画した。
 1987年9月14日夜、太宰府から帰省中だった大学生が、友達の女性(当時21)を同乗させて玉名市内を運転する車を、4被告はレンタカーで尾行。午後9時半頃、市郊外にある小岱山の公園内に止めた車の中の二人を拉致。男性を連れ出し、小岱山のゴミ捨て場でコンクリートブロック片で男性の頭などをめった打ちにし、ぐったりしたところを近くの廃材置き場の斜面から突き落とし、板くずや木の枝を上から投げて、死体に被せて逃げた。
 その後4被告は女性に「男性と佐賀で待ち合わせる」と言って、レンタカーと男性の車で17日まで佐賀県内や福岡県久留米市内のモテル等に泊まりながら連れ回した。
 4被告は17日午後3時10分頃、大学生の父親の会社に、身代金5000万円を要求。福岡県久留米市内の喫茶店を受け渡し場所に指名したが、受け取りには現れなかった。
 熊本県警捜査本部は男性が運転していた車(父親の車を借りていた)を手配し、足取りや交友関係を捜査した結果、4被告の名が浮上。
 4被告は女性を連れ東京まで逃走。25日午後0時半頃、横浜市内で女性を解放した。女性からの電話連絡で、捜査員と家族が午後8時頃、JR博多駅内で女性を保護した。
 田本被告と男性・女性は小学校時代の同級生だった。S・S被告と男性は高校の同級生だった。田本被告とY被告は少年院時代の知り合い。Y被告は東京を本拠地とする暴力団にいたが、事件当時直前に破門されていた。Y被告とS・M被告は暴力団時代に知り合った。夏頃からS・M被告は田本被告の実家に来ていた。
 捜査本部と玉名署は25日、不法監禁容疑で4被告を指名手配した。
 26日朝、Y被告が東京都新宿区内で逮捕された。同日午後9時、S・M被告が東京都内で逮捕された。S・M被告の供述により、26日夜、八王子市内で男性の車が、27日夕方、大学生の遺体が発見された。
 28日午後3時過ぎ、S・S被告は警視庁に出頭、逮捕された。
 30日午前、田本被告は東京都渋谷区内の立ち回り先で逮捕された。

拘置先:福岡拘置所

死刑執行:2002年9月18日 36歳没